日本人でも俳優として活躍できる?

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日本人でも俳優として活躍できる?

『ラストサムライ』の渡辺謙や、真田広之を始めとして、最近では日本のバラエティ番組等で活躍してるローラも『バイオハザード』でハリウッドの映画へ出演し話題になりました。日本人俳優もハリウッド映画界へ進出しつつあります。 また、ニューヨークでは米倉涼子や宝塚出身の和央ようか、大和悠河もミュージカル『シカゴ』でブロードウェイの舞台に出演しました。

英語力はさることながら、演技力、殺陣、ダンスなど、様々なスキルが求められるこの世界で夢を掴み、活躍していく為に必要な知識や経験を学ぶにはどうしたらいいのか?どんな学校で、どんなことを学べばいいのか?そんな疑問にお答えしていきたいと思います。

俳優に必要なのは、なによりも英語力

アメリカで俳優として活躍していく為には、まず何よりも英語力が必要です。ここでいう英語力というのは、勉強で英語ができるという英語力ではなく、主に会話力、読解力になります。
英語で演技をしていくのは、母国語で演技をするよりも何倍も大変です。まず、台本をもらって何が書いてあるかを理解し、発音を直し、セリフや歌詞を暗記します。作品の時代背景、演じる役柄の心情などを考え、それを演技をしながら観客へ伝えていかなければなりません。普通に勉強をするだけでは身につかない、スラングや生活単語、時代や舞台背景に合わせた言葉やアクセントなども必要とされる為、それ相応の英語力、理解力が必要となってきます。

アメリカで俳優として活躍する為に必要なビザは?

日本人がアメリカで俳優としてやっていく為には、ビザの取得が欠かせません。俳優業をする為に取得が必要なビザはO-1ビザになります。
O-1ビザは科学、芸術、教育、ビジネス、またはスポーツの分野で「卓越した能力を有する者」に発給されるビザです。例えば日本の歌手がアメリカでコンサートを開く場合や、科学者がアメリカで学会や研究等に参加する場合、俳優やアニメーターがハリウッドの映画製作に参加する場合、野球選手がメジャーリーグでプレーする場合などです。
このビザは特殊なビザの為、取得するのは年々難しくなってきています。

O-1ビザ取得の為には経歴が必要です。きちんとした学校で学び、まずはOPT(Optional Practical Training)という、学校卒業後に一年間働く許可をもらえる権利の取得することを目指しましょう。
CPT(Curricular Practical Training)という権利もあり、就学時にオーディション等に受かった場合はそれを取得して、作品に出ることも可能です。そのためには、きちんとした学校に一年以上就学する必要があります。
OPT又はCPT取得期間中に、できるだけ多くの作品に携わり、その作品の情報を集めておきましょう。また、自分が活躍する分野の著名人から推薦状をもらう必要もあるので、人とのつながりを作ることも大切です。日本での活動経験がある人は、その情報を集めておきましょう。
それらの情報を全て集めた上で、次はスポンサーを探します。これは、O-1ビザは個人申請ができない為、スポンサーを探すことが必須となってきます。タレントエージェンシーや、会社や団体などに依頼をし、その上でビザの申請に取り掛かることになります。

オーディション

アメリカで俳優の仕事をしてゆくためには、オーディションで役を勝ち取っていかなくてはなりません。ここでは、オーディションのプロセスなどをご紹介させて頂きます。

TV・映画俳優のオーディション

映画やTVのような映像系のアクターのことをOn-Camera Actor(オン-カメラ・アクター)と言います。On-Cameraのオーディション情報は、基本的にあまり一般には公開されせん。Actors AccessやBack Stageといったオーディション情報サイトもありますが、On-Cameraの俳優を目指したかったら、まずしなくてはいけないのが、タレントエージェンシーというオーディションの情報等を斡旋して教えてくれるエージェントを探すか、パーソナルマネジャーという、個人用にオーディションなどを探してきてくれたり、予定を管理をしてくれる人を探すことです。

アメリカにはたくさんのタレントエージェンシーがありますが、所属をすることは容易なことではありません。まず、Demo Reel(デモリール)と呼ばれる、自分が出演している映画やTVのビデオや、ポートフォリオ(写真集)を用意し、各エージェンシーに連絡を取ってゆき、面接をして、所属させてもらえるかどうかの話し合いをしてゆきます。しかし、大抵のエージェンシーは持ち込み禁止、手紙かメールのみの対応が多い為、この面接まで行けずに大変苦労します。
運良く所属できても、オーディションをきちんと定期的にまわしてもらえるようになるまでには、また時間を要します。オーディションの情報は、所属しているタレント全員に行き渡るものではなく、キャストされる可能性が高い人の順番でまわってゆきます。エージェンシーの面子もありますので、経験の浅いタレントは後回しにされてしまい、なかなかオーディションを受けさせてもらえません。
その為、多くの俳優はタレントエージェンシーを探す傍、先にも言ったActors AccessやBack Stage等のオーディション情報サイト等でStudent Filmというフィルム学生の卒業制作の映画や、ミュージックビデオ、Youtubeなどの小さな作品に無料またはSmall Fee(少額の報酬)で出演したりし、経験を積んでゆきます。

On-Cameraのオーディションでは、カメラがあらかじめ用意されており、その場にいる審査員とそのカメラに向かって演技をしてゆくことになります。 台本は、その場で渡されて読んでゆく場合もあれば、数日前〜前日にメール等で渡され、それを演じてゆく時もあります。
基本、On-Cameraの俳優は時間との勝負です。舞台のようにリハーサルをこなして慣れていく時間はほとんどありません。その限られた時間の中で、いかにその役柄、時代背景、状況を理解し演じていけるかが勝負となってきますので、そういった意味では舞台俳優よりもオーディションは難しいものとなるでしょう。

ミュージカルのオーディション

ミュージカルや舞台のオーディション情報は、最近ではBack StageやPlaybillなど、舞台情報の専門サイトがあり、そこに掲載されます。また、エージェンシーなどに所属している際は、そちらから非公開のオーディション等の情報が入ってくる場合もあります。
様々な募集の中から、情報を探し自分が出来そうな役のオーディション会場へ向かいます。あらかじめ、アポイントメントを取っていないと受けられないオーディションもあれば、Walk In(ウォークイン)といい、そのままオーディション会場へ向かいサインアップをする場合もあります。

オーディションの形態は、日本とは違い、基本書類審査はありません。多くの場合、直接オーディション会場へ向かい、サインアップをします。日本では、書類審査後に台本や楽譜などが送られてくることがメジャーですが、アメリカのオーディションでは、自分で用意しているモノローグ(独白)や、歌を披露します。
ほとんどの場合、あらかじめ相手方から、何分以内のコメディーのモノローグ、ミュージカルソングから32小節歌う・・・などの具体的な指示が出されるので、俳優はその指示に合う題材のモノローグや歌を選び、披露してゆきます。そのため、ミュージカルの俳優は皆、オーディション・ブックという楽譜集をあらかじめ自分で作成し、それを持参してオーディションへ行っています。

ダンスオーディションの場合は、15-50人ぐらいずつスタジオへ呼ばれ、全員で振り写し(振り付けを覚えること)をします。その後で、一旦スタジオから退出させられるか、隅の方へ誘導され、名前もしくは番号を呼ばれ、4-8人程の小さめのグループに分けられ審査を受けます。

一次審査が終わった時点で、二次審査へ進むことをCall Back(コールバック)といいます。メールや電話等で後日連絡を受ける場合もあれば、その場で次の日時を告げられることもあります。基本、次のステップへ進む人にだけ告げられ、落選した人たちへの報告はありません。
第二次審査では、相手方が指示してきた台本を読んだり、作品の中から選ばれた曲を歌うことになります。ダンス審査では、新しい振り付けをすることもありますが、一次の時のダンスをもう一度踊る場合もあるので、振り付けは一応おさらいして、覚えておいた方がいいでしょう。

大きなプロダクションでは、第三次、四次審査まで続くことも多々あります。また、審査後すぐに連絡が来ず、1ヶ月以上してから結果が告げられる場合もあります。