看護師の入国審査の簡素化を提案
看護師不足に悩むアメリカで、多国籍の看護師の入国審査を簡素で迅速にしようとする法案がアメリカ連邦議会で提案され、この種の専門職が数多くアメリカに流出している国々にも波紋を巻き起こしています。
連邦議会で可決が見込まれている同法案は、加盟医療機関で12万人近くの看護師が不足しているとされてる米国病院協会の支持を得ています。同協会によると、不足は看護師の高齢化と定年退職により2002年までに80万人に達し、アメリカ労働統計局も看護師の新規雇用は2012年まで毎年100万人が必要になると予測しています。
しかし、米国看護師協会は、途上国の看護師を誘致することについて、相手国の看護師不足をさらに悪化させるとして、理論的な問題を理由に、外国籍の看護師の入国簡素化に反対しています。
移民看護師の出身国にはフィリピンとインドが想定され、中国からの増加も予想されていますが、他にアフリカの英語圏諸国も考えられます。米国では看護学生に対する看護教官も不足しています。
米国看護大学協会は、看護師養成期間の3分の1以上で教員が不足しており、看護教育を受けられない潜在学生数はかなりの規模になると見ています。
こうした米国の看護師不足は目新しいことではなく、女性の進学先が伝統的な看護学部から医学部に移行し始めた数十年前から始まっていたと考えられます。
グリーンカードの取得厳しい状況
この不況の中、影響を受けている外国人看護師
上記でもあるように、アメリカは早くから、フィリピンやインドなどから看護師を受け入れてきましたが、2006年に看護師の特別永住権枠(Schedule A)が期限切れでなくなりました。
これまでは外国人看護師がグリーンカード(永住権)を取得するのに、1年程度でできたのが、今現在一般の雇用ベースによる申請者と同じ扱いになり、取得まで4?5年かかるようになりました。
もちろん病院は、4?5年先までの雇用を考えて永住権のサポートはしません。そのため、事実上は外国人看護士の雇用はほぼ停止した状態になったといえます。逆に、アメリカ人から見れば、看護師は給与も高いこともあって、人気が上昇しています。
このため、いくつかの大学の看護師課程ではすでに順番待ちができているそうです。現在、米国病院協会などの各団体が、看護師特別枠の再開を提案していますが、いまのところ議会で通過する見込みはないと見られています。
この問題は、日本からアメリカの看護師を目指して留学する学生にも影響しています。実際、大学の看護師課程を卒業し、NCLEX-RNの免許まで取得したのに、永住権をサポートしてくれる病院が見つからず、帰国を余儀なくされた方もいます。
また、一旦、大学や大学院などに戻り、特別枠通過の朗報を待っている方もいます。
この不況の影響により、「外国人を雇うよりアメリカ人を雇う」というプレッシャーもあり、本当に外国人が必要なのかを評価するため、以前よりも増して、永住権の取得が難しくかつ審査に時間がかかってきています。
不況前は、ITバブルや金融バブルなどで、外国人雇用の急増により、ビザ取得が難しくなってきましたが、そのときでも、極端な手続きの遅れなどはなく、また、審査基準も常識的な範囲であったといえます。
しかし、今回に限っては、これまでになかったような遅れや審査の厳しさが目立っています。
野村ちえいのカウンセリング
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